市政報告レポート 2021年1月

会派要望

毎年11月に伊藤市長に対して、次年度の予算編成に反映してもらうために、所属する会派『市民クラブ』の各議員に寄せられた要望を取りまとめ、要望書を提出しています。

昨年度要望した小牧コミュニティバスとの乗り合い実施中高生の長期休暇の居場所づくりが今年度実現しました。

今年度は13項目37点の令和3年度予算・政策要望書を伊藤市長へ提出しました。主な内容は以下になります。(一部抜粋)

●ICT化の推進

1.施設予約や各種申請手続きなど市民が直接窓口で行う各種手続きのシステム化を推進し、直接窓口で行う手続きを必要最低限に絞り込む。

2.各部で導入しているシステムの一括管理体制を構築し、システム運用の効率化によるコスト削減および業務の見直しを図る。

●子育て環境の充実

1.一時預かり保育所(げんきっこセンター)への予約管理システム・入出管理システムの導入

2.「子どもの家」の開園時間延長

3.育休退園の特例設定

●体力・運動能力の向上

1.部活動の民間事業者への委託推進

2.拠点校を設定し複数校合同で活動できる体制の構築

3.特定競技の置ける小中学生向けのクラブ運営を実施

4.幼児に対する現在の集約型講座に各保育園・幼稚園への出張型講座を加えること

●公共交通の整備

名鉄バス桃山線の廃止が許可されると、道場山住宅、桃山町にお住まいの方の公共交通がなくなることになるため、実証実験で進めている取り組みを桃山町の一部まで反映させる。

●行政財産の有効活用

1.パークPFIの導入

2.公共施設を活用した賑わいの創出

○落合公園の一画に有料BBQスペースを設置
○あい農パークの一画に有料ドッグランスペースを設置
○行政財産の民間利用要件の緩和と有料会報の積極的実施

●交通渋滞・交通安全対策

1.春日井一宮線の2車線化、春日井各務原線、県道小牧春日井線の早期整備

2.鷹来線の早期開通

●産業政策

1.ホテルプラザ勝川の抜本的な収益構造の見直し(民間売却の検討)

2.市内景気対策としての公共工事の安定的実施

●その他

勝川駅、春日井駅周辺に喫煙所設置

12月議会 一般質問

小中学生のスポーツ活動の環境について質問をしました。 このテーマを取り上げた理由は、子どもたちの体力低下です。 右記は全国体力テストの結果ですが、愛知県は都道府県別でみるとほぼ最下位の結果となっています。そして春日井市はその愛知県平均を全てで下回る結果となっています。

全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果

部活動について

●質問

中学校部活動の新設が難しく、その理由の一つは、顧問の担い手不足と聞いている。顧問は教員が主な担い手であると思うが、現状について問う。

>>回答

現在は、原則すべての教員が部活動顧問として指導しています。しかしながら、子育て・介護等、個々の教員の置かれた状況や、長時間勤務の主因である部活動に対する意識の変化が大きくなってきたことなどにより、全ての教員が部活動顧問を担うことが困難な現状です。


●質問

教員以外の方が部活動顧問となるために、部活動指導員制度を導入したと思うが、部活動指導員の現状はどうなっているのか。

>>回答

現在、150人を任用しており、全ての部活動指導員が、教員の代わりに部活動顧問となれるよう、毎月研修を実施しています。部活動指導員からは、顧問を担うのは様々な理由から難しいと考える人が多く、実際に顧問を担えるのは30人程度だと考えている。


●質問

小中学生のスポーツ活動の環境に、部活動が果たしてきた役割は大きい。文部科学省は、部活動は必ずしも教師が担う必要がないものとしており、その中で、部活動指導員という制度が誕生した。それだけにとどまらず、休日の部活動は地域の活動に移行すべきともしている。本市においても、今後の部活動の在り方を考えるべきであると思うが、見解を問う。

>>回答

部活動がもつ、スポーツや文化及び科学等に親しめる場の維持、拡充のために、令和3年度に、現在の部活動が抱える課題を共有し、今後の部活動の在り方を議論する場を設定し、広く関係者の意見を聞きながら、本市の今後の部活動について検討していく。

朝宮公園陸上競技場での陸上競技の環境について

●質問

現在スポーツふれあい財団が小中学生を対象に開催している陸上教室の内容を問う。

>>回答

小学生対象に2教室開催し、1教室当たり1か月、4回の開催です。中学生対象の教室はありません。


●質問

そもそもなぜ中学生は対象外なのか。

>>回答

中学生は部活動で記録・勝敗といった競技の要素を取り入れながら、専門的な技術の習得が行われていることから、中学生を対象とした教室を開催していません。


●質問

朝宮公園陸上競技場で中学生を対象とした、部活動レベル以上の陸上競技の指導を受けることができる環境が必要であるが、考えを問う。

>>回答

朝宮公園陸上競技場の整備をきっかけに、春日井市陸上競技会等の関係団体と連携し、中学生が陸上競技を通して体力づくりや競技力向上のための指導が受けられる環境づくりについて検討する。

朝宮公園陸上競技場01
朝宮公園陸上競技場02
浸水被害について

昨年7月8日朝7時ごろのゲリラ豪雨により大手町地内にて道路が冠水しました。 この区間の木津用水の改修工事が終了した矢先の冠水だっただけに、落胆された方も多くいらっしゃったかもしれません。

市では、集中豪雨が予想されたため、前日より用水の水位を低くし備えましたが、時間換算すると150㎜/hという雨が10~20分続き、あっという間に水位が高くなり、冠水しました。 浸水対策としては、この区間だけでなく、上流と下流の改修もすべて完了する必要があります。

木津用水の改修が終わるまでの対策として、市では、事前に防災倉庫に業者を派遣し備えています。 冠水した当日も業者の方が待機しポンプを稼働しました。 今シーズン被害はこの日1度でしたが、業者の方は別の日も出動していました。 当該地域にお住まいの方にとっては生活を脅かす大きな問題で1日でも早く解決してもらいたい問題だと思いますが、いましばらくお待ちください。 ※市では下水道の施設整備基準を63㎜/hの雨量としています。

浸水被害01
浸水被害02
浸水被害03
生産緑地地区の面積要件の引下げ

法改正によって、500㎡以上とされていた面積要件が、条例で300㎡まで引下げが可能になりました。

●生産緑地とは?

生産緑地は、生産緑地法で定められた土地制度の一つです。最低30年間は農地・緑地として土地を維持する制約の代わりに、税制面で大幅な優遇が受けることができます。

●生産緑地の2022年問題

生産緑地の多くは1992年に指定されており、2022年にちょうど指定から30年を経過します。 生産緑地の指定を受けると、農地として管理する義務、様々な行為の制限、譲渡制限など、多くの制約があります。 また都市農業の抱える問題点として、高齢化、収益性が悪い、後継者不足という問題点もあり、2022年に一気に生産緑地が放出され、周辺の土地価格が下がるのでは、とも言われています。

生産緑地を所有されている方は、2022年以降の土地活用について早急かつ慎重に検討を進めていく必要があります。

総合体育館前交差点

半年ほど前に改善をお願いしていた箇所ですが、ガードレールの変更と走行できる幅を少し改良していただけました。 この区間は春日井市自転車活用推進計画(中間案)の中でも自転車事故の多い区間として、自転車走行レーンの整備対象候補路線としても示されています。 引き続き動向を注視してまいります。

総合体育館前交差点
バス停新設

昨年度会派から要望していました小牧循環バスのバス停が、上田楽町にできました。 1日10便が運行され、小牧駅へのアクセスが可能となります。(65歳以上は無料)

バス停新設
かすがいシティバス実証実験の結果

昨年ワゴン車を使用し実施した実証実験の結果が出ました。 定時定路線、予約型どちらが採用されるかまだ正式には決まっていませんが、今年10月より新しいバスがスタートします。

〇定時定路線バス

・牛山ルート(従来のルートに近い)
 乗車人数:5.6人/日

・間内ルート(牛山から上田楽、町屋、岩野を通る)
 乗車人数:21.9人/日

〇予約型バス(利用する人が事前に予約する)

 乗車人数:5.6人/日

区・町内会・自治会について

市内の町内会加入率は1981年の92.1%をピークに減少し続け、現在は59.6%です。 毎年約3%減少しています。このままでは数年後には加入率50%を切ってしまいます。 市でも町内会活性化のために様々な施策を行っていますが、なかなか問題解決には至っていません。

大手小学校区には大手区、岩野区、黒福区と3つの区がありますが、全世帯数と町内会加入世帯で計算してみると、約47%の加入率になります。 集合住宅等がどのような扱いになっているか不明ですが、かなり加入率が下がっていることは確かです。

町内会活動は、地域コミュニティ形成という目的のほかにも、広報の配布、防犯灯の設置管理、ゴミステーションの維持管理、公園等地域の清掃、防犯、防災活動等多くの役割を担っています。

誰かが!ではなく、それはあなたの隣人がやってくれているのかも!?

●防犯灯

防犯灯は地域の安全安心のために設置するものですが、町内会費から設置費・電気代を支払う(一部市からの補助金もあり)ため未加入の家の前は暗い場所が多いです。

●公園

公園の清掃は町内会で行っています。 町内会で管理しきれなくなった公園も増えてきました。 地域で管理できなくなった公園は、年に2.3回市が草刈りをしていますが、草刈り前はとても公園が使える状態ではありません。

●ゴミステーション

清掃等の維持管理は町内会で行っています。 分別のルール違反や、収集日無視等のマナー違反により起こるステーションの汚れは、市ではなく町内会が清掃しています。

●防災

町内会は、有事の際の防災機能も担っています。今年度の防災訓練では、白いタオルを門先に出しました。『我が家は避難して大丈夫です』の合図です。

私の考える問題解消

1.加入未加入

町内会費をなくし、市税として一律徴収した後に、全世帯数に応じお金を交付する仕組みへ変更。

2.世代間について

小学校区を区切りにし、町内会、体育振興会、老人会、PTA等地域の様々な団体が協働し、地域自治を担う。

3.ゴミステーション

ステーションを廃止し、戸別収集へ移行。

4.役員問題

当事者意識を持ち自分事として考えることが必要だと思いますが、それぞれの諸事情も考慮できる寛容性が必要です。 善意に頼るのみで、なかなか妙案が見当たりません。

町内会活動の目的は、地域力向上だと考えています。 すべてを税金でまかなえば地域の負担は軽減されますが、つながりは希薄になり、地域力は低下します。 行政のお金(税金)を使わず、いかに地域を暮らしやすい安心なまちにするかが課題だと考えます。 すべての地域が横並びで同じことをする必要もなく、その地域にあったカタチがあると思います。

皆さんのお考えやご意見もどんどん聞かせてください。よろしくお願いします!!

鷹来線

現在の鷹来線は昭和16年に上東光坊、堂元線として計画され、昭和29年に鷹来線に名称変更されました。 今年でちょうど80年が経ちます。 現在、大手橋西交差点までしか道路はありませんが、地図のように道路はつながる予定となっており、繋がる先の道路はすでに出来上がっています。

この交差点付近は交通量が多いにもかかわらず、付近に抜け道が多く、事故も多発しており、昨年も人身事故だけで4件発生しました。 地域からの要望もあり、信号の時間が少し変わりましたが、やはり抜本的な解決には道路が開通し、わかりやすい交差点になる必要があると思います。

▼昭和61年の航空写真では、まだ八光線とつながっていません。

鷹来線01
鷹来線02
鷹来線03
市民の方からのご連絡により、側溝のフタを直していただきました。
側溝のフタ01
側溝のフタ02